「THE HEROES展」行ってみたよう
森アーツセンターギャラリーで「THE HEROES展」を観た。自分一人では行くという発想がなかったのだけど、せっかく刀好きの友達がいるので、一緒に行ってみた。
ボストン美術館に所蔵されている浮世絵118点と、関連する刀剣の展示。
浮世絵が結構面白かった。昔は全く興味なかったんだけど(失礼)、ちょっと前に『天皇と賤民の国』(沖浦和光著)読んだのを思い出して、かなり見方が変わった。例えば「土蜘蛛」は天皇に反抗した身分(身分というのも権力者が制定したものだけど)の低い人々のことで、「土蜘蛛」と人ならざる者として扱われた結果、浮世絵にも化け物みたいな姿で描かれてしまった。けれど、本当はその時代を生きていた一人の人だった。こういうのを知ってからここに出てくる妖怪っていうのは本当はどんな存在だったんだろうと考えて鑑賞するのが楽しくなった。展示のストーリーとは全然違うんだけれども。
とにかく歌川広重の絵が並んでおり仕事量とんでもないなと思った。しかし月岡芳年の絵の方が私は好きだったな。伏目の感じとか、繊細なところとか。
刀コーナーはさっと流す人も多かったが、友人みたいにまじまじと目を向けてみると色々な違いが見えてきて面白かった。光忠の刃紋が細長く小さく揺れて上品で一番推しだった。
写真は面白くて撮ったやつ。
『天日坊』を見たときには、ここでの浮世絵を思い出しながら鑑賞したよ。